

1999年5月、太田市や太田商工会議所等の公的機関が資本金の約32%を出資し、第三セクター法人として株式会社太田国際貨物ターミナル(OICT)が設立されました。
その後、2000年3月に第一倉庫(第一保税蔵置場)及びその関連施設が完成。以後、4棟の倉庫をオープンさせるなど、航空・海上共に物量の増加に応えられる施設の機能強化を図り、2013年4月に海上コンテナ貨物を専門に取り扱う海上コンテナターミナル(太田市緑町)を竣工しました。
その後、2021年3月にOICTは日本運輸株式会社の子会社となり、民営化いたしました。
関東地方からの海上貨物は、主に東京港・横浜港で取り扱われますが、道路の渋滞や港の慢性的な混雑によるトラックドライバーの労働時間への対応、さらにあらゆるコストの上昇など様々な問題が発生し、頭を悩ませている企業様が非常に多くなっています。
OICTは、北関東はもちろん、新潟地方や東信地方からのアクセスも良好な群馬県太田市に設立された「内陸の港」です。単にコンテナを保管するだけの施設ではなく、税関に許可された保税機能を持ち、専門設備や作業スペースも整っています。京浜港と遜色ない機能を持つ内陸の施設は少なく、多くのお客様にとって物流効率化を提供できる貴重な存在であると言えます。
「内陸の港」を自称してはいますが、運べるものは海上貨物だけではありません。航空貨物も同様に取り扱うことが可能です。
国際航空貨物は成田空港から輸送されることが多いですが、OICTにもそれと同等の機能が備わっており、たとえば必要に応じて爆発物検査なども実施します。貨物の流れがまったく異なる港と空港の荷物を一緒に取り扱うことができるため、緊急時には海上貨物から空港貨物への変更などもスムーズに行えます。
群馬県・栃木県には空港がありませんが、航空貨物設備を持つOICTが皆様の物流をサポートいたします。
港から輸送する貨物となると自動車や設備機器といった大型の商品を想像されるかもしれませんが、インターネットショッピングで扱われるような少量の荷物や単発の発送などでも幅広くご利用をいただいています。小さな貨物を効率よく輸送することができる混載貨物輸送や、より手軽な国際宅急便など様々な方法があり、商品の輸出入経験がなく不安な方には、手続き方法などをしっかりとサポートさせていただきます。また、常駐されている税関職員の方に専門的なアドバイスをいただくこともできますので、より安心です。まずはお気軽にお問い合わせください。
ドライバー不足や働き方改革により、ますます荷物の長距離輸送が難しくなっていきます。京浜港への移動時間、さらに港湾倉庫での待機時間や作業時間などを考えると圧倒的に時間が足りないことは明白です。その解決策となるのが、OICTです。「OICT=港や空港そのもの」と考えていただくと分かりやすいと思います。お客様には港・空港の機能を完備した中継地点であるOICTまで荷物を運んでいただき、必要な手続きは全て済ませてしまう。その後、京浜港や成田空港への輸送は弊社が手配したトラック等で行うことができますので、ドライバーの待機・作業時間や輸送距離の短縮が可能になります。OICTからは毎日、港・空港への輸送便が数多く運行されています。
つまり荷物の輸出入は「OICTで全て完結する」、そう覚えていただければ何よりです。